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サプリメントの定義から見てみましょう  2011-10-01
キロン株式会社代表取締役 荒井 伸一    2011-10-01
世間がまだ素朴だった時代、「NASAが開発したこのサプリメントを飲めば、 背がグングン伸びる! 」 という広告に、少年は、つい反応してしまうものです。

そしてほどなく彼のもとには箱が届きます。

しかし、ボトルを開けると、さかなの骨を砕いたような粉がいっぱい。
カルシウムというわけです。

それが今ではどうでしょう。サプリメントを販売するサイトにならぶ商品の数は千を超えています。説明はわかりやすく、注文をすませて、二日もまてば、玄関にとどく。

そうした混沌から秩序、の過程のなかで、サプリメントの定義は決まりました。アメリカ、連邦議会で、ある法案が通過したことからそれは始まります。
1994年のことです。

法案名は、栄養補助食品健康教育法。(つまり、ヒューストンはサプリメントなんて開発していなんだぜという法案、とでも言いましょうか)

事情はつぎのようなことです。
アメリカ社会の健康保険制度は、国民全体を網羅する公的医療制度ではないために、医療費はべらぼうに跳ねあがる。病気は、致死的なダメージを家計にあたえかねません。

深刻な事態を回避する方法は二つです。
神に祈るか、予防につとめるか。

サプリメントは「切実な予防医学」と見られるようになりました。

売り上げが伸びるのは必然です。しかし健康被害もふえつづける。 当時、
サプリメントは定義さえ、おぼつかないのですから始末におえません。

そこで連邦議会は「食品」と「薬品」とのあいだに境界線を引く。規制に乗り出すことにしたのです。

アメリカにおけるサプリメントの正式名称は、
「DIETARY SUPPLEMENT」

定義は、「 ビタミン、ミネラル、ハーブ、アミノ酸、のいずれかを含み、通常の食事をおぎなうことを目的とする、あらゆる製品 (タバコをのぞく)」

こうしてサプリメントの現代が、幕をあけました。




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